バイトよりも副業を 大学生のうちに形成したい3つの無形資産

キャリア

今回は人生を豊かに過ごすため、学生時代から身につけたい3つの資産について紹介する。
皆さんは、資産=お金というイメージがないだろうか。かつてはそれだけでも良かったが、今日では資産としてお金だけを抱えていることは豊かな人生を送る上でハードモードと言わざるを得ない
今回は若いうちに身につけるべき3つの無形資産、「生産性資産」、「活力資産」、「変身資産」について解説する。

コロナ禍でバイトばかりになる大学生が急増中

新型コロナウイルス感染症による影響で、大学生生活はオンライン授業が中心となり一人暮らしをする予定だった学生の多くは実家にそのまま住んでいるという人が多いだろう。

その結果、学生生活らしい生活を送ることができず、ひたすらアルバイトに熱中する学生が増えている。

「アルバイトをしてお金を貯めて、コロナが明けた際の資金にする」という考え方は非常に素晴らしい。私の周りでは、「このままいくと、103万円を超えてしまう」といっている学生の割合が非常に増えたという印象がある。

しかし、このオンライン授業+アルバイト漬けの日々は今後の人生を豊かにしていくうえでもう少し工夫をする必要がある。

アルバイト漬けの学生生活に欠けている3つの視点

アルバイト漬けの学生生活に欠けている要素は主に3点ある。

①まとまった時間が取れる貴重な期間であること

大学ほど、人生後にも先にも自由でまとまった時間はないということだ。
大学では、高校と違って自分で自由に授業を履修し、授業への出席も高校ほど厳しくはない。また、夏、冬、春休みと3つの長期休みがあり、年間の半分近くは休暇期間である驚きぶりである。

そのため余裕のある時間が生まれやすい訳だが、こうした時間は社会人になるとなかなか取れない

②体力的にも活動しやすいこと

人間の体力は10代後半~20代前半までの期間にピークを迎える。
そのため、多少ムリをしても体力的にはまだまだ余裕があり、多くのことにチャレンジしやすいといえる。

③脳力的にも学力が吸収しやすいこと

大学受験を終え、多くの大学生は「もう勉強はしたくない」「勉強はほどほどに」と考えるだろう。
しかし大学生の期間は、難解な文章や数式でも理解しやすい脳力を備えており、新たな学問に挑戦する余裕があるゴールデンタイムである。

大学生ならではの上記の3つの利点を効果的に活用することこそが、今後の人生の豊かさに繋がる資産を形成するのに役立つ。

では、大学生が身につけておく、蓄えておく資産はどのようなものであろうか。
それは、①生産性資産、②活力資産、③変身資産の3つの無形資産である。

有形資産(お金、不動産、株)よりも、無形資産を形成すべき理由を以下で説明する。

大学生が形成すべき3つの無形資産

無形資産

①生産性資産
生産性資産とは、主に仕事に役立つ知識やスキルのこと。

②活力資産
活力資産とは、健康や、良好な家族・友人関係のこと。

③変身資産
変身資産とは、変化に応じて自分を変えていく力のこと。

         引用元:ライフシフト LIFE SHIFT|100年時代の人生戦略 (toyokeizai.net)

生産性資産を形成するには?

大学生が社会人になることを見据えて身につける生産性資産の代表例は、「英語力」がある。
「英語力」とは、英語の読み書きに加えて、英語を用いて話したり聞いたりする能力のことである。
学生のうちに英語力を伸ばすことで、「一流企業に内々定しやすくなる」「就職後、昇進しやすくなる」「自分自身のキャリアの幅が広がる」など多くのメリットがある。
TOEICの学習、オンライン英会話の学習などはコロナ禍の現在でも非常に取り組みやすい。
例えば、TOEICのスコアを800以上とると、楽天グループJTB小野薬品工業など一流企業への受験資格を得ることができ、その他の企業への内定獲得においても非常に大きなアドバンテージとなる。

またアルバイトではなく、副業を開始してみることも効果的である。
学生ができる副業として、「せどり」「アフィリエイト」「株式投資」などがある。

せどり・・・いわゆる「転売」のことで、リサイクルショップやドン・キホーテなどで安く売られている商品を購入し、メルカリやヤフオク、アマゾンなどで利益を乗せて販売する手法のこと。

アフィリエイト・・・広告主の商品を自前のブログで宣伝し、ブログ閲覧者が商品購入に至った場合マージンが貰えるという仕組み。

情報発信・・・Youtubeやインスタグラム、Twitter、ブログなどを通じて、自身の考え方や生活スタイルを発信しファンを獲得すること。固定ファンができれば、企業からのタイアップ広告などオファーを受けることができるという仕組み。


こうした副業を通じて、複数のマネタイズができるようになると将来的にも安心して豊かな生活を送れるようになるだろう。

活力資産を形成するには?

大学生が社会人になることを見据えて身につける活力資産の代表例は、「気兼ねなく話せる友人を作ること」「家族内での関係性を向上させること」の2点がある。
「気兼ねなく話せる友人を作ること」に関しては、オンライン授業が主流になったことで多少ハードルが高くなったように思う。
そのため、アルバイト先で新しい友達を作ることを意識してみるのはどうか?
アルバイト先で新しい人間関係を構築することは、

①家の近くで新しい友達を作ることができる点
②ある程度思考が似ている友達を作ることができる点

などがあげられる。

また、「家族内での関係性を向上させること」は軽視しがちだが、重要な要素になる。
高校生の時期は多くの学生が反抗期を迎えており、両親に対して多少乱暴な態度を取ってきたという心当たりがある方が多いのではないか。
大学生となりある程度精神的に自律してきた段階で、「親孝行」を意識した行動をとることがおすすめである。
まずは、「皿洗いをする」「風呂掃除をする」「買い物を代行する」「兄弟の面倒をみる」など簡単なことから挑戦してみると良いだろう。

変身資産を形成するには?

大学生が変身資産を形成する方法の代表的な例として、「多くの価値観や考え方に触れる」ということである。
変身資産は、困難で脅威を与える状況においても,うまく適応する精神回復能力とも言い換えることができる。

辛い状況に陥ったときに、「多くの価値観や考え方」を知っていれば、「あの人の苦労に比べたら自分の状況なんて軽いものだ」などと考えられる。

このような考え方を持つためには、映画や書籍に触れてみること、年配の方や境遇が違う人の話を聞きに行くなどの取り組んでみるのが良いのではないか。

まとめ

大学生が大学生のうちに身につける無形資産は、知識やスキルの変身資産、人間関係の活力資産、自己変革力の変身資産の3つである。

無形資産の重要性を説いた『LIFE SHIFT』著者 リンダ・グラットンは以下のように述べている。

“もちろん、現金や株式のような「有形資産」が重要なことは、言うまでもない。
しかし、お金を稼ぐのは自分が欲しいものやサービスを交換するためである。
無形資産は、「よい人生」を送るうえで価値があるだけでなく、有形資産の形成を後押しするという点でも、重要な資産なのだ。
有形であれ、無形であれ、資産はきちんとメンテナンスをしないと、価値が減少する。無形資産を蓄積していくには、有形資産に偏りがちだったこれまでの時間の使い方も見直す必要がある。”

大学生が無形資産を形成するには、日頃から様々な情報や人に触れて見識を広げていく必要がある。
新型コロナウイルス感染症の影響で在宅時間が増えている今日、まずは気になっている書籍や映画に触れてみるのはいかがだろうか

今回の記事内容をさらに深く知りたい人は、世界的ベストセラーとなった『LIFE SHIFT』を読むと良い。
私がこれまでに読んできた本のなかでトップ10には入る名著である。人生100年時代を生きていくうえで、豊かな人生を送るヒントが多く散りばめられた書籍だった。


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