「Open work awards 働きがいのある企業2022」にて
Google やリクルート、 P & G など超有名な大手企業が軒並みノミネートされる中、
第17位に株式会社クイックという会社がランクインしています。
おそらくほとんどの人がこの会社名を聞いてもピンとこないのではないでしょうか。
私自身もそのうちの一人でした。
今回は株式会社クイックの謎について迫りたいと思います。
異色の理由
私は「Open work awards 働きがいのある企業2022」にノミネートされている企業を
上から順に企業を眺めてみました。
以下1位から順に
Google
中外製薬
リクルート
Salesforce
プルデンシャル
アビームコンサルティング
ピーアンドジージャパン
ソニーグループ
日本 Microsoft
デロイトトーマツコンサルティング
シスコシステムズ
三井物産
野村総合研究所
アクセンチュア
電通
伊藤忠商事
株式会社クイック
その下には
PwC コンサルティング
サントリー
と続いています。
上位にランクインしている企業の特徴として、
昨今勢いのある外資系コンサルティング企業、一般消費者から知名度の高いBtoCメーカー、
そして就活生から高い人気を誇る総合商社や広告代理店などであるといえます。
これらの企業がランクインしている中で、
私は株式会社クイックと言う聞いたこともないような企業が
ランクインしていることに非常に違和感を感じました。
すぐに時価総額を調べてみると、
なんと500億円にも満たない企業であるということがわかり、
自分のなかで腑に落ちました。
しかし日頃から企業研究サイトを運営している私にとって、
非常に興味深い企業としてうつると共に、
「なぜこれほどまで高くランクインしているのか」という疑問が湧きました。
最近の優秀な高学歴就活生はオープンワークの口コミサイトをよく見ています。
ここで高くランクインされるということは、
優秀な就活生を大量採用することにもつながります。
株式会社クイックが評価されている理由を探ることで、
本質的に社員にとって必要なものを理解することにつながるのではないかと考えました。
そもそもなんの会社?
株式会社クイックは1980年に設立された人材サービスの会社です。
人材サービスの特徴として、
製薬・建設関連・エンジニア・看護師など
それぞれの分野における専門の人材紹介サービスを展開しているのが特徴です。
人材サービス以外にもリクルーティングや出版・広告なども展開しています。
株式会社 QUICK が提供している有名なサービスとして、
「日本の人事部」が挙げられます。
日本の人事部について、公式サイトで下記のように紹介されています。
経営者、人事担当者、管理職をはじめとする全国のビジネスパーソンに、
現場の課題解決、そして会社を伸ばすヒントを提供している日本最大のHRネットワークです。引用元:https://jinjibu.jp/guide/?frm=topbar
日本の 人事部は東京駅にも大きな屋内看板を出しており、
積極的に事業展開を進めているサービスであると言えるでしょう。
上場してるの?
東証プライム市場に上場しており、2022年12月時点で時価総額は396億円です。
コロナ家で一度大きく株価を下げた局面はあったものの、
長期的スパンで見ると強い上昇傾向が継続しており、
株式市場から期待されている企業と言えます。
なにが評価されているの?
①誠実に向き合うことが正義であるとする社内カルチャー
人材紹介サービス業界では、
転職相談者をないがしろにした提案することが多々あります。
その背景には、「転職希望者と人材を求める企業をどれだけマッチングさせたか」
で報酬が決まる、人材紹介サービス会社特有のビジネスモデルが関係しているためです。
ただ、株式会社クイックも人材派遣業界に属しているわけですが、
社員クチコミを見ると誠実に向き合うことが正義であるという社内カルチャー
が形成されていると書かれています。
そのため社員は転職希望者からの感謝の気持ちや声を、
ダイレクトに毎日受けるという職場環境であると推定されます。
自分自身の仕事が社会に対して
インパクトを与えていると言う実感を味わうことが、
自己肯定感を高め、
働きがいのある職場環境が形成されていると考えられます 。
②柔軟な働き方
社員の口コミをみると、
有給取得がしやすいことやフレックス勤務ができるといった点を
高く評価している傾向が見受けられました。
そもそも人材紹介サービスというものは、
BtoCの仕事であるため土曜出勤や長時間残業になりやすい業界です。
しかし株式会社クイックでは長時間残業が平日では発生するものの、
土日出勤はほとんどしていない様子です。
そのためバリバリ働きたいというニーズと
プライベートもしっかりと楽しみたいという二つのニーズを
両立させることができるという点が高く評価されているとわかりました。
ワークライフバランスを重視している就活生が
好んで受ける必要はないかもしれませんが、
ある程度バリバリ働きたいと考えている就活生には
ちょうど良い塩梅なのではないでしょうか。
③充実した待遇
株式会社クイックの年収給与制度の項目では以下のような年収に関する書き込みがありました。
2年目 440万円
3年目 500万円
4〜6年目 550〜650万円
5〜10年目 600〜750万円引用元:https://www.vorkers.com/company_answer.php?m_id=a0910000000Fr0a&q_no=2
数字を見れば分かるように株式会社クイックでは、
一般的な20代の平均年収よりも高いレンジで設定されていることがわかります。
従業員の口コミの中でも「一般的な20代よりは高い金額をもらっている」
といった書き込みが多く見られました。
また年収の決まり方についても双方向のやり取りを通じて決定されることから、
不満が発生しにくい公平なシステムであると考えられます。
株式会社クイックのデメリットは?
ただこの世に年収が高いのは平日の長時間残業に起因するものであり、
平日定時帰宅を考えている就活生にはおすすめできません。
そもそも人材紹介サービスというのは、
平日の定時時間に働いている転職希望者を、
定時後の時間で面談をしたり、カウンセリングをしたり、
転職先企業を紹介したりするのが仕事になっています。
そのため平日の夕方から夜にかけては、
プライベートな時間がほとんどないと考えた方が良いと思います。
それでもこの時間帯が会社の時間でも良いと考えてる従業員にとっては、
非常に年収も恵まれていて、仕事が楽しいと感じるのではないでしょうか。
まとめ
株式会社クイックのが高く評価されている理由について、
主に三つの観点からその背景を探りました。
・◎仕事そのものがお客様から高く評価されていること
・◎仕事とプライベートをきちんと分けて楽しむことができること
・◎仕事そのものの成果がきちんと給与として反映されていること
これらの理由が株式会社クイックの働きがいが高いと評価される理由になるのでしょう。
ただ
・△時価総額が500億円未満であること
・△人材紹介サービスという業界の特性上、どうしても長時間残業しなければならないこと
は考慮しなければなりません。
近年は大量採用を進めている様子で、
ここまでの説明を聞いて定着できる自信がある就活生には
お勧めできます。