今回の記事では一つの企業で長く安心して勤めたいと考える就活生に向けて、
避けるべき特徴をもった企業を紹介します。
結論から言うと、株価が急上昇している企業への就職は一度考え直した方が良いです。
今回は売上も年々増加し株価も急上昇している企業への就職について、「なぜやめた方が良いのか?」「その理由は?」などデメリットを中心に解説したいと思います。
2020年株価が急上昇した企業
以下ではコロナ禍の2020年~2021年にかけて特に急上昇した企業についてピックアップしています。会社概要はそれぞれ企業のHP、株価はYahooファイナンスから引用しています。
伊藤忠商事株式会社
会社概要
伊藤忠商事株式会社は、1858年初代伊藤忠兵衛が麻布の行商で創業したことにはじまり、一世紀半にわたり成長を続けてまいりました。
現在は世界62ヶ国に約100の拠点を持つ大手総合商社として、繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融の各分野において国内、輸出入及び三国間取引を行うほか、国内外における事業投資など、幅広いビジネスを展開しております。
株価
- 伊藤忠商事(株) [8001] – 東証1部 掲示板15:00
- 3,366+64(+1.94%)時価総額5,334,738百万円
- 【特色】総合商社大手。非財閥系の雄。繊維や食料、中国に強い。傘下にファミリーマートなどの有力企業
オープンハウス株式会社
会社概要
オープンハウスは創業23周年を迎える総合不動産グループです。
戸建てや土地の仲介、マンションの企画・開発・販売、アメリカ不動産投資などを行っています。
株価
- (株)オープンハウス [3288] – 東証1部 掲示板15:00
- 5,220+20(+0.38%)時価総額657,757百万円
- 【特色】都内23区など都心部の狭小戸建て住宅に強み。仕入れから建築まで一貫。プレサンス子会社化
ファーストリテイリング株式会社
会社概要
ファーストリテイリングは、ユニクロ、ジーユー、セオリーなど複数のブランドを世界中で展開する企業です。素材調達から企画、生産、販売までの一貫したプロセスにより、高品質な服をリーズナブル な価格で販売しています。売上規模は、世界のアパレル製造小売業の中で第3位です。
グループの中核事業であるユニクロは、22の国と地域に約2,200店舗を出店し、約1兆9,000 億円の売上を創出しています(2019年8月期末)。ユニクロは、LifeWear(究極の普段着)のコンセプトを大切に、高品質な素材や、機能性素材を使った独自商品により、他社との差別化を図っています。
株価
- (株)ファーストリテイリング [9983] – 東証1部 掲示板15:00
- 81,770-2,290(-2.72%)時価総額8,673,643百万円
- 【特色】世界3位のSPA大手。「ユニクロ」を世界展開。急成長「ジーユー」が第2の柱。M&A虎視眈々
オービック株式会社
会社概要
オービックは1968(昭和43)年の創業以来、自社開発・直接販売体制にこだわり、絶えずマーケットに目を向け、お客様の声に耳を傾け、各企業のニーズに即した『価値ある情報システム』を提供してまいりました。
コンサルティングからハードウェア選定、ネットワーク環境構築、システム開発、導入時教育といった情報システムの導入のみにとどまらず、導入後の運用サポート、サプライ品の供給、法改正に関する情報提供などを含め、お客様の問題解決を長期にわたり自社一貫体制で実現する『ワンストップ・ソリューション・サービス』は、当社の一貫したビジネスモデルであります。
株価
- (株)オービック [4684] – 東証1部 掲示板15:00
- 20,970-300(-1.41%)時価総額2,088,612百万円
- 【特色】独立系SI。主軸のERPが中小・中堅から大企業向けに拡大。無借金経営。持分にOBC
株価急上昇企業の共通点
基本的な特徴として、「非常に忙しい」ことがあげられます。
株価が急上することと、売上・利益が増加することは多くの場合、イコール関係にあります。
しかし売上・利益が増加しても、人手が比例して増えるわけではありません。
そのため、かなりハードワークとなり、業務に忙殺されるのです。
その他の特徴は以下の通りです。
①モーレツ社員大歓迎
モーレツ社員という言葉を聞いたことはありますか?
モーレツ社員とは、会社への忠誠心が非常に高く、自らや家庭などを犠牲にしてまでがむしゃらに働くサラリーマンのことです。
猛烈社員、企業戦士ともいわれており、1950年代~70年代の日本の高度経済成長期に生まれた歴史のある表現です。
バブル崩壊により、終身雇用が保障されなくなった今日ではめっきり見かけることが少なくなった社員の姿だといえます。
しかし今日においても、モーレツ社員を育成する強い企業風土が存在する企業はいくつかあり、
そうした企業は株価を上げているところも多いのが特徴です。
②就活生のなかで黒い噂が流れている企業
就活生は先輩の体験談、同期の体験談、キャリアセンターのアドバイスなどを受け多くの情報をインプットしている。
その中で、長時間労働問題ややりがい搾取、大量採用・大量離職などの企業の多くは就活生の間で瞬く間に広がります。
例えば、オープンハウスは「営業特化型の超体育会系企業」であるとの情報が多くの就活生の間で広がっています。
もちろん、企業のために自分の身を粉にして働きたいという学生は別ですが、
多くの学生は働きながらもある程度安定して自分のキャリアを伸ばしていきたいと考えると思います。
各企業のTwitter上の反応
伊藤忠商事
オープンハウス
ファーストリテイリング
オービック
噂はあくまでも噂なので、参考程度に留めるのが良いです。
より詳しく企業の口コミを知りたい場合は、オープンワークの口コミがかなり便利です。
③トップダウン型経営
トップダウン型経営とはベンチャー企業などによくみられる経営手法で、
企業のトップすなわち代表取締役社長の発言力が強く、何事も社長の一存で進んでいくような企業のことです。
こうした企業は、時代の変化に対して一足早く他企業より動けるため市場環境の変動が激しい業界においては特に有効な経営手法であるといわれています。
しかし従業員の立場になって考えると、
社長の一言で始まったプロジェクトを完成間際で突然中止にされるなどの環境に身をゆだねることになります。
厳しい環境で成長したいという従業員にとっては理想的な環境かも知れませんが、
多くの従業員にとっては疲労とストレスがただ単に溜まっていくだけですね。。。
その結果、激しい環境で成果をあげる社員だけが企業内に残り、
激務に耐えられなくなった社員は企業を去るという現象が発生しています。
④顕著に向き不向きが現れる働き方
顕著に向き不向きが現れるというのは、
特に「常に仕事のことを考えていたい」「仕事のチームの一員として組織目標を達成したい」など、
熱意やバイタリティー溢れる働き方に憧れるかどうかということにあります。
仕事を大きく2種類にわけると、
「業務が少ない仕事」「業務が多い仕事」があります。
業務が少ない仕事であれば、時間が経つのが非常に長く感じるでしょうし、
業務が多い仕事は業務に振り回され体力を消耗すると思います。
伸びている企業の特徴は、「業務が多い仕事」であることが多く
「業務が少ない仕事」が好きなタイプの学生はすぐに企業に居づらくなるでしょう。
この適性を考えるうえで、
「学生時代にどのアルバイトを経験したか?」は大きく役立ちます。
試験監督や受付などのアルバイトが好きだった学生は、「業務が少ない仕事」が多い業界(倉庫、インフラ、公務員など)を選ぶと良いです。
また居酒屋やマクドナルドなどの忙しいアルバイトが好きだった学生は、
まさに今回紹介している業界(不動産仲介、商社、ITなど)がオススメで、本記事で紹介されている企業へ入社してもなんら問題なく活躍できると思います。
良いアルバイトを選ぶ上での基準は以下の記事で紹介しているので、興味のある方はチェックしてみてください。
まとめ
伸びている企業、成長企業で活躍したいと考える学生は多いですが、
成長企業の多くは成長のために従業員を必死に働かせている実態があります。
それは現時点では成長企業は人手が足りなくても、不景気の際にある程度は雇用を守るため、必要最低限でビジネスを回したいという本音があるためです。
成長企業への入社はまったり企業と比較すると、
若いうちに多くの経験を積み、スキルを磨くことのできる環境とも評価できます。
就活生は、自己成長とワークライフバランス(WLB)をきちんと天秤にかけて就職活動を進めていくことが大切です。